ブログ《存在の痛みへの寄り添い》

すがりつき

2025年05月21日 06:58

前回述べた「しがみつき」のもう一つは、

特定の人間関係への「すがりつき」です。

この特定の人間関係というのが、

主に親との関係です。



親への反発心はあるにせよ、

肉親でありますから、他人との関わりよりは、

相手が見えていますし、慣れています。

他人との新たな人間関係を

構築することへの怯えがありますので、

慣れ親しんだ親との関係にすがりつくのです。




「一緒に住んであげるのが、

せめてもの親孝行です」

とうそぶいた青年もいました。



ただし、すがりついているとは言え、

小さい子どもが父親の太い腕に

ぶらさがっているほのぼのとした光景とは、

少し違います。



ひきこもる青年たちの親への反発心は、

過去に支配された、コントロールされた

という思いへの反動です。




ですから、

世話をやかせる(自分で何もしない)ことで、

親をコントロールしようとします。

また、暴力や破壊行為で、

直接的にコントロールする場合もあります。



親への「すがりつき」は、そのことで、

親の自由を奪い支配せんがためなのです。




「無理やり動かされた」という無念を、

「動かない」で、晴らそうとするわけです。


(続く)





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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀

ひきこもり・不登校相談

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